今回は、電動一輪車を整備するために必要な工具について解説します。
電動一輪車を購入したばかりの方は、整備用の工具類(以下ツール)を
自分が持っているか一度確認してみてください。
初級編:必要最低限のツール
以前にも書きましたが、電動一輪車は基本的にはメンテナンスフリーなので、
そこまで頻繁に整備を行う必要はありません。
ですので初級編では、電動一輪車を楽しむ為に最低限持っていた方が良いツールについて解説します。
専用ツール
電動一輪車のため用意するツールです。
米式バルブ対応インジケータ付き空気入れ
電動一輪車のタイヤに空気を入れる為の空気入れです。
通常のママチャリ用の空気入れはアダプターが英式バルブ対応のもので、
インジケータもついていない為、できれば専用のものを一本持っておいた方が良いと思います。
パナレーサー(Panaracer) ゲージ付 アルミ製 フロアポンプ 英/米/仏 ホワイト BFP-04AGA3-W
バルブエクステンダー
電動一輪車のタイヤバルブに接続して、空気入れと接続する為の延長アタッチメントです。
送料無料 Ninebot One (ナインボットワン) 一輪セグウェイ 空気入れ用エアーバルブ延長アダプター(150mmロングタイプ)
使い方は、空気入れの記事をご参照下さい。
汎用ツール
一般の作業にも使用するツールです。
六角レンチセット
セットのものを入手しておきましょう。
できれば長いタイプの方が使い勝手が良いです。
SK11 六角レンチセット 六角棒レンチセット SLBW09EL-RB ボールポイント形状レンチ 工具セット ツールセット
電動一輪車では、通常M3~M8までの、ミリネジの六角レンチを使用する場合が多いです。
ドライバー
電動一輪車は、シェルなどがプラスネジで止められている場合が多いです。
これも、できれば長いタイプの方が使い勝手が良いと思います。
マイナスドライバーは、シェルカバーのノッチをこじ開ける際によく使用します。
中級編:自分で整備を行う方向けのツール
電動一輪車は、基本的には販売元のサポートを当てにしない方がいいと思います。
部品注文を行うだけなら構わないと思いますが、販売元もプロではないので
分解や整備に関してはしっかりとした対応を行えない可能性が高いです。
問題が発生したら、できる限り己の力で解決できるようになりましょう。
そうすることで、電動一輪車の取り扱い方にも自信が持てるようになります。
中級編では、自分で車輛を整備する為方向けに必要となるツールについて解説します。
専用ツール
タイヤレバーセット
タイヤをリムから外す際に使用します。
タイヤレバーを選ぶ際には、金属製のものは避けて、樹脂製のものを選択してください。
金属製のタイヤレバーを使用するとリムを変形させてしまう恐れがあります。
また、最低でも3本は必要になりますので、セットのものを購入しておきましょう。
バイクチューブ修復用プレミアム強化プラスチックレバー – 自転車修理キ ット必要 3本セット
詳しい使い方は、インナーチューブの交換の記事で紹介したいと思います。
汎用ツール
ショートレンチ
通常のレンチの直角の長さでは、隙間に届かない場合があるので、ショートレンチを持っておくと便利です。
同じ径を二本もっていることで、両方から締めこむことも可能になります。
プラハンマー
ハンマーで叩いて押し出すなどの機会が多い為、電動一輪車を痛めないように、
先端が金属のハンマーでなく、プラのハンマーを用意しておくと扱いやすいです。
ネジ舐め防止ドライバー:+
電動一輪車に使用されているネジは柔らかい場合が多く、無理してこじ開けようとすると
ネジを舐めてしまう恐れがあります。
このインパクトスクリュードライバーは、回す際に無駄な力が掛からないことで
回す際の滑りを防ぎ、ネジを舐めずに外すことができます。
また、上面を叩いてネジを回す専用のビットも付属しています。
ANEX 1903-N ネジとりインパクト 「ネジに喰い込む」ねじとりビット 付 (M3-M6ネジ対応)
精密ドライバー
コントロールパネルやライト等は小径のプラスネジが使用されている場合がありますので、
通常のプラスドライバーよりも精密ドライバーを使用した方が有効でしょう。
モンキースパナ
ナットのサイズに関係なく、締める・外す作業に適しています。
欠点は、効率が悪い点でしょうか。
ラチェットスパナ
モンキースパナの効率の悪さを劇的に改善してくれるのが、ラチェットスパナです。
締める・外すのどちらにも切り替えが効くタイプが使い勝手が良いでしょう。
電動一輪車においては、
- 14
- 17
- 21
のサイズが比較的使用されることが多いです。
ラジオペンチ
電動一輪車の整備では特にインナーチューブをリムから外す際にタイヤバルブを掴んで使用する機会が多いです。
何かを奥から力を入れて取り出す等、そういったケースにラジオペンチは必須です。
金やすり
無駄な部分などを削るには金やすりが必要になります。
わりと結構な頻度で使用する場合が多いので、サイズが大きく目が粗いものを選ぶとよいでしょう。
サンドペーパー
形を整える、平滑にするなどに使用します。金やすりとの組み合わせで活躍することが多いです。
私としては、
- 80番
- 240番
- 800番~
を一枚づつそろえて小さく切って使用すれば、おおよそ事足りる場合が多いです。
ノギス
各所の長さや大きさを確認するのに、単なる物差しでは難しい場合があります。
ミリ単位以下(0.1㎜~)の測定には必ず必要になりますので、できれば入手しておきたいものです。
【在庫品】ミツトヨ (Mitutoyo) デジタルノギス CD-15AX (500-151-30) (データ出力端子付)
繰り返し何度も測る機会が多いので、
アナログ式よりもがデジタル表示式タイプの方が使い勝手がいいです。
上級編:メーカーサポート外の分解整備を行う方向けのツール
上級編では、私が電動一輪車の整備で使用して便利だったものも含めて、
おおよその方には不要となるかもしれないツールまで解説します。
専用ツール
ベアリングプーラー
KING SONG S18のベアリングを交換する際に、圧入されたベアリングを取り除く際に使用しました。
こういったものは、時間をかけて工夫したりせずに、
専用の工具を使用した方が効率的で上手くいくケースが多いものです。
toolsisland(ツールズアイランド) パイロットベアリングプーラー セット
スライディングハンマー
同上のベアリングを取り除く際に使用しました。
先端には先ほどのベアリングプーラーのチャックを装着することができ、
スライディングハンマーを叩くことで、ベアリングを抜き取る力に変換することができます。
スライディングハンマー (19-603パイロットベアリングプーラー用)
キャップスクリュー(ミリネジ各種)
電動一輪車を分解することが出来たら、そのままのプラスネジは舐めやすい場合も多いので
効率化のためにプラスネジを六角穴付きキャップスクリューに交換してしまうのも手です。
良く使用される径は、
- M3
- M4
- M5 ※
- M6
- M8 ※
になります。※まれに使用されます。
ホローセット (ミリネジ各種)
イモネジとも呼ばれる頭のないタイプのネジです。
M3~M4の径が使用されることが多いようです。
汎用ツール
電動ルーター
削るなどの作業を効率化し、小さな箇所でもストロークなく削ることができます。
また豊富な先端アタッチメント取り替えることで、さまざま用途に対応して使用することができます。
Tilswall ミニルーター 6段変速 145PCSセット 160W 8000-33000RPM高速回転
ヒートカッター
樹脂部品などを加工・変形させる際に大変役に立ちます。
熱した釘などをいちいち使っていては効率が悪いので、持っておいて損はありません。
アクリサンデー ニューホーレル(刃先3種付き)アクリル用電熱工具
カッター
ハサミで対応できないものを広く切る場合に使用します。
ハサミ
何かと切るものが多いので、工具箱ように一つ置いておきたいところです。
両面テープ
何かと役に立つ機会が多いです。
マジックテープ(ベルクロ)
MONCA マジックテープ 面ファスナー 両面テープ 防水 耐熱 DIY オス メス 家庭用 業務用 工業用 (白)
電動一輪車のDIYには、マジックテープ(海外ではベルクロの名称が一般的)が多用されています。
パワーパッドを両面テープで固定ではなく、ベルクロで着脱式にしたり、カバーのノッチが折れて
接続できなくなった際に、ベルクロで留めるようにするなど、活躍の場はたくさんあります。
瞬間接着剤
破損を一時的にリペアする際に重宝します。
樹脂の接着が可能で、強力なタイプにするとよいと思います。
粘性は低いものよりも高いものの方が扱いやすいでしょう。
潤滑オイル
メンテナンスフリーな電動一輪車ですが、サスペンションなどの駆動機構には
潤滑オイルを使用した方が良いと思います。
オイルの種類によっては、樹脂を侵食するタイプもあるので気を付けましょう。
パーツクリーナー
泥などは水洗いで落ちますが、油汚れなどはパーツクリーナーを使用すると便利です。
カーショップで売られている安価なお徳用サイズのもので結構だと思います。
缶スプレー
メッキや塗装がはがれてしまったときに、色を上からスプレーすることでリペアできます。
スプレー塗料|アサヒペン|メッキ調スプレー 銅色 300ml ブロンズ
(KINGSONG KS-S18の細かなトラブルを解消します。)
パーツクリーナーなどの溶剤に溶けるような場合には、
下記のウレタンコーティングでトップコートする必要があります。
ウレタンクリアーコーティングスプレー
色止めと塗装塗膜の保護のために塗装後にトップコート処理を行います。
2、3回重ね塗りを行い、完全に硬化すると、衝撃にも強い塗膜を形成できます。
クリア塗装の為、仕上げは光沢仕様になります。
スプレー缶の仕様として、使用を始めて一度溶剤と混ぜ始めると、
缶の中でも硬化するまで反応が止まらないので、
開けたら3日以内程度で使いきる必要があります。
使わずに残しておくと、缶の中でブリンブリンに固まってしまいます。
そうなってしまえばもう残りを使用することはできません。
工具箱のすゝめ
ここまで説明したツールをすべて入手すると、抱えきれない量になります。
ですので、アナタの必要なツールの数に応じて相応のサイズのツールボックスを使用することをおススメします。
ツールが集まると結構な重量になるため、ツールボックスはできるだけ頑丈で、
取っ手がついているものが使いやすいです。
総括
電動一輪車の整備は、自動二輪などに比べれば構成部品の数も少なく、単純である為
一度分解して構造を把握すれば、さほど時間を要しません。例えば、休日の午後だけで終えることも可能です。
車輛の整備に自信がない方も、この機会にぜひご自分で行ってみてはいかがでしょうか。
この記事の内容が、アナタの電動一輪車を整備する際に参考になれば幸いです。
以上、Alai Smi-yo-Theeでした。
コメント