KINGSONG KS-S18 サスペンション調整方法について解説します。

ハウツー

今回は、KS-S18の要であるサスペンション機構に関して、その調整方法について解説していきます。

S18はショックの交換が可能なため、取り付けられているショックにより
その調整方法が異なる場合がありますが、

現在S18の標準装備となっているDNM AOY-36RCに関しての調整方法について説明していきたいと思います。

KINGSONG KS-S18レビュー

標準装備のショック:DNM AOY-36RC

用意するもの

サスペンション調整に必要となるものを以下に示します。

用意するもの
  • ① サスペンション調整用空気入れ
  • ② サスペンション調整用ブロック(以下ブリック)
  • ③ インジケータ付き空気入れ
  • ④ エクステンダー

③、④は先にタイヤに空気を入れておくために使用するものです。

タイヤの空気の入れ方については、下記の記事をご参照ください。

電動一輪車・セグウェイのタイヤの空気の入れ方を解説します。

S18付属取扱説明書

ショックの取り扱い方を知る為に、まずはS18に付属している
DNMのショックの取扱説明書の内容を確認しておきましょう。

ショック本体の取扱説明書
今回調整を行うショックは、AOY-36RC。

次に、同梱されているサスペンション調整手順リーフレットの内容を確認しておきます。

これには、表面にはS18におけるサスペンションの調整手順、
裏面には体重とライディングスタイルに沿ったショックの調整値が示されています。

サスペンション調整手順リーフレット表面。
裏面。自分の体重とライディングスタイルによって推奨される調整値が示されている。

今回は、このリーフレットの内容に沿って調整を行っていきます。

私の場合、以下を基準として調整を行っています。

体重70kg
ポジティブチャンバー200psi
ネガティブチャンバー150psi
ブルーノブ設定マイナス
推奨リバウンド調整量20click
ブルーOリング限界位置下部から20㎜
個人の体重により値は異なる。

サスペンション調整手順

タイヤ空気圧確認

サスペンションを調整する前に、タイヤの空気圧を確認しておきましょう。

全体の乗り心地は、タイヤの空気圧+サスペンション調整によって決定されます。

タイヤの空気圧を確認する。
300KPaまで空気を入れた。

チャンバーから空気を抜く

それでは、サスペンション調整の開始です。

まずはショックのチャンバーから空気を抜いておきましょう。

赤いキャップを取り外し、中央部のバルブコアを押して空気を抜く。

空気を抜いた直後、サスペンションフレームが降下する為、指を挟まないように注意して下さい。

ポジティブチャンバー、ネガティブチャンバー両方の空気を抜いておく。

サスペンション機構を露出させる

車体を上から押しこみ、サスペンション機構を露出させます。

サスペンション機構が上手く動作していれば、押し込まなくても車体の自重で沈み込む場合もあります。

上から押しこみ、サスペンション機構を露出させる。

サスペンションの動作は以下の記事の内容を実施することで、現状よりも改善される可能性があります。

KINGSONG KS-S18の細かなトラブルを解消します。

ブリックをペダル直下に挟む

サスペンション機構が露出出来たら、下の写真の位置にブリックを縦向きで挟み込みます。

サスペンション機構が露出することで、ブリックを挟むスペースが生じる。

ブリックを挟まないと、ポジティブチャンバーに空気を入れる際に、
空気入れのチューブが車体とフレームの間に挟まってしまいます。

もしブリックを挟まないと、空気入れのチューブが車体とフレームの間に挟まってしまう。

ポジティブチャンバーに空気を入れる

ポジティブチャンバーにサスペンション調整用空気入れを接続し、空気を入れていきましょう。

インジケータを確認しながら、空気を入れていく。

その際に、空気入れの使い方に関して一つ注意しなければならないことがあります。

サスペンション調整用空気入れの使い方

空気を入れる際に、空気入れの柄が太いまま使用していると、空気圧が強くなってきた際に
空気を入れることが厳しくなってきます。

柄が太い状態で空気を入れ続けると、空気圧が高くなった際にポンピングが厳しくなる。

その場合には、空気入れの根元で柄の太い部分をロックし、柄の細い状態で空気を入れるようにしましょう。

根元でロックし、柄の細い状態で空気を入れる。

ポジティブチャンバーは、200KPaで調整したいと思います。

既定の調整値にできたら、空気入れを取り外す。

ポジティブチャンバーに空気を圧入できたら、空気入れを取り外します。
その際には空気入れごと回しながら取り外すとよいでしょう。

ネガティブチャンバーに空気を入れる

次に、ネガティブチャンバーに空気を入れていきます。

入れすぎた場合には、リリースボタンで空気を抜く。

ネガティブチャンバーは、150KPaに調整します。
入れすぎた場合には、空気入れのインジケータの反対側についているリリースボタンを押すことで
空気を少しづつ抜くことができます。

挟んだブリックを取り外す

ポジティブチャンバー、ネガティブチャンバーに空気が入ったので、挟んでいたブリックを取り外します。

ブリックを取り外すことを忘れずに。

すでにサスペンションに空気が入っている為、ブリックは強く挟まれていますが
ペダルに足を乗せ、体重を掛けてブリックを取り外しましょう。

ブルーノブ設定

プラスとマイナスで、サスペンションの有効・無効を切り替えることができます。

サスペンションの調整を効かせたい場合は、マイナスに設定しておいてください。

足をとられる程の砂場を走行する場合などには、プラスに切り替えることで
サスペンションを無効にして走行することができます。

+でサスペンション調整無効、ーでサスペンション調整有効。

レッドリバウンドディスク設定

レッドリバウンドディスクのクリック数に応じて、リバウンドの感度を調整することが出来ます。

リバウンドの感度を変えて、快適な走行を追求してみよう。

ディスクはslowからfastまで、30クリック間で調整することができます。

時計回りに回し切ると、slow最小(0クリック)反時計回りに回し切るとfast最大(30クリック)になります。

slowはリバウンドの速度が遅くなります。
ジャンプ後の衝撃や階段降りなど、大きな衝撃を吸収するのに向いています。

fastはリバウンドの速度が速くなります。
砂利道や凸凹の道などの、細かな衝撃を吸収するのに向いています。

今回の調整では、20クリックに設定したいと思います。

(fast最大から時計回りに10クリック)

これで、サスペンションの基本的な調整は完了しました。
あとは、実際に走行してみて、サスペンションの状態を確認していきましょう。

ブルーOリング位置確認

調整を完了し、実際に走行した後にチャンバーのリミットを確認しましょう。

リミットは、チャンバーの青いOリングの位置で確認します。

下部から20㎜の状態。これを超えるとダンパーが底をついてしまうため危険。
その際はサスペンションの調整を見直す。

サスペンションの下部から20㎜より小さくならないようになっていれば、
ダンパーが底を突かずに安全に使用できる範囲で調整されています。

逆に、20㎜より下部にOリングがある場合はダンパーに余裕がない為
サスペンション空気圧の再調整を行いましょう。

総括

いかがでしたでしょうか。一度でも行うことが出来れば、
次からは手順を確認せずとも調整を実施できると思います。

自分の納得が行くまで何度でも調整してみよう。

また、実際の走行時に調整を繰り返し行う必要がありますので、
日ごろから調整に慣れておくことに越したことはありません。

なお、今回の調整具合は自身の体重などによっても変わることもありますので、あなたにとって最良となる
サスペンション調整具合を、繰り返し調整を行い見つけ出してみて下さい。


今回の調整内容をyoutubeに纏めて投稿していますので、よろしければそちらもご覧ください。

【電動一輪車】サスペンション調整方法【kingsong KS-S18】

以上、Alai Smi-yo-Theeでした。

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